「木」は衝撃を吸収して和らげる自然素材。
木の表面は衝撃を柔らげる大切な働きがあります。床板や腰板は人が運動したり、転倒したときに大きな衝撃を受けて怪我をするのを防ぐという目的もあります。
人間は2本足で歩きます。2本足だと、歩いたり走ったりするとき 、足の裏や膝、腰などに衝撃を受けやすいのです。コンクリートや大理石などの固い材料の上では衝撃は 頭まで響いてしまいます。
一方、海岸の砂地の上ではどうでしょう。衝撃はないけれど足が砂にめり込んでしまうので、すぐに疲れてまいます。どうやら歩行のための床には、適度の衝撃吸収性が必要なようです。
実は木はパイプ状の細胞の集合体です。物体が衝突するとまず表面の細胞がつぶれ、さらに次の層の細がつぶれるというように順次細胞がつぶれていくので、衝突した物体が跳ね返るまでに時間がかかり、そのに衝撃吸収してしまうのです。だから、木は足にやさしいのです。人にとっての「歩きやすさ」を考えたとき、床の素材は硬すぎず、かといって柔らかすぎず、適度に衝撃を吸収し反発する"程よい硬さ"であることが条件と考えられます。これを満たしている素材の1つが木材であり、床材に適した素材とされている理由です。
さらに、根太等で床組みした場合には、床材のたわみによっても衝撃を吸収しますから、より一層効果的です。厳しい運動をする体育館の床がほとんど木製になっているのは、このためです。
長い年月をかけて日本の自然環境に合うよう少しずつ体質を変えてきた樹木を使い、日本の気候風土に適した工法で建てた建物は、類いまれな耐久性を持ち合わせているのです。




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